ちいさなしあわせさがし

日々のちいさなしあわせさがし♡そんな心をはぐくむために

思い

ふたつ前のブログで、ある女性(みちこさん・仮名)の話を書かせていただいたのには、理由があります。
 
彼女はもともと活動的で、地域の活動やボランティアなどを自分から率先して行うような方だったらしく、
この震災で自分が誰の役にも立てないことが辛く感じていたらしく、
せめて、現地の様子や被災された方の様子などを知りたいとの願いがあり、
何度か話をした経緯があったのですが、
先日の彼女との会話の中で、私が、
『最近の相談事の中で、心を痛めていることがあるんだ』と、その話を伝えたところ、
ぜひ、自分の話を伝えてほしいと言われ、ブログに記載させてもらうこととなりました。
 
 
心を痛めている相談とは、実は、夫婦間の浮気問題なのです。
 
福島から区域外避難をされている母子と福島に残っているご主人の間で、
トラブルが発生しやすくなっているみたいなのです。
 
お互いに、無理をして生活をしているのでしょう。
寂しさや辛さを抱えながら、遠距離で生活をしている彼らには、
さまざまなストレスが生まれているようで、
身近に優しい言葉をかけてくれる異性がいると、ついふらっと浮気に走ってしまい、
それが、問題になって行くケースが何件もあるのです。
 
 
放射線からこどもを守るために、夫婦が相談し合って母子避難をしたのでしょう。
けれども、その結果が寂しさのために浮気に走り、人によっては、離婚問題にまで発展している。。。
 
福島に残っている夫の浮気を知り、自宅に帰ろうと決意した方もいるようです。
反対に、わかっていても、こどものことを考えると帰れないと、避難先でがんばっているママさんもいるようです。
 
原発の事故が、こんなに辛い問題まで引き起こしていることを、
東電も国もわかっていないのでしょうね。。。
 
どれだけの家族が心を引き裂かれるような思いで、離れ離れで暮らしを立てているのでしょう。
 
今回の出来事で、家族が夫婦がより強い結束と、愛を深めたというケースももちろん少なくないでしょう。
けれど、そうでない方々もいるのです。
 
誰が悪いとか、間違っているとか、そんなことを言っても仕方ない。
どれだけの人たちが苦しんで、不安な思いを抱えて生きていかなければいけなくなったのか、
それをトップの人たちは理解してほしいと、強く思います。
 
 
そんな会話をしていた時に、みちこさんは私に言ってくれました。
「先生、でもね、離れていても愛は変わらないって言ってくれたのは先生だよ。
離れ離れで暮らしていて寂しいのはわかるけど、本当に大事な人ならば、お互いを信じて理解して、愛を育んでいくことをしなくちゃ。大事な人を手放すことになる方が、よっぽど辛いでしょ。
私に教えてくれたのは先生だよ~~。離れても愛は消えないって言われてその通りだって思ったから、
安心して逝くことができるって思ったんだからさ」って。。。
 
強くなっていくみちこさんの穏やかなかすれた声を聞いて、涙が溢れて止まりませんでした。。。
 
こどもを残してこの世を去らなければならない母親の心。。。
そんな人がこの世の中には大勢いるのです。
自分にとって大事なことは何かを忘れてしまうことなく、
忘れていたのなら思い出して、もう一度、愛する人との絆を紡ぎ直してもらえたらと願ってやみません。