ちいさなしあわせさがし

日々のちいさなしあわせさがし♡そんな心をはぐくむために

街路樹


街道沿いにある喫茶店に入ると、立ち並ぶ街路樹が見える。
そんな風景が、学生の頃から好きだった。

ただ一人で、ぼーっとする時間。

街行く人を眺めながら、
通り過ぎるその一人一人の奥には、どんな物語があるのだろうかと思いを馳せる。

行き交う車、喧騒の中で、ただじっと立ち続ける街路樹は、一体、何十年の間、こんな情景を見つめてきたのだろう。

排気ガスだらけの街に佇みながら、なに一つ文句を言わず、二酸化炭素を吸い、新鮮な酸素を吐き出す樹木の大きさに、深く引き寄せられる。

「私も、こんな存在になりたいな。もしかしたら、誰からも見向きもされないかもしれないけれど。この世の様々な問題に、文句も言わず、ただそこに在るだけで、その場を清められる存在であれたらいいのに。」

30年以上経った現在も、
同じ想い抱いていることに、
改めて出逢い直す。

何が出来たわけでもないけれど、
思い返せば、
四半世紀の年月を、ご神事の道に捧げてきたことは、その想いを叶えさせていただいたことだったのかもしれないと、今、気付いた。

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