ちいさなしあわせさがし

日々のちいさなしあわせさがし♡そんな心をはぐくむために

夏の夜の思い出

私がこどもの頃は、週休2日制というものはなかったので、
父の休みは日曜日。
休みの前日の土曜日の夜は、特別な夜でした。
 
父は、話がとても上手い人で、
いろんな昔話や、物語を聞いて育ちました。
 
子供時代の夏の土曜日の夜は、決まって、怪談話。
父の実体験の怖い話はもちろん、
四谷怪談」「番長皿屋敷」「化け猫」「耳なし芳一」「牡丹灯籠」 etcetc・・・
古くから伝わる怪談話は、ほとんどすべて、父からの語りで知りました。
 
真っ暗にした部屋に、ろうそくを一本立て、
ろうそくを囲みながら、語りを聞くのですが、
父の語りの怖いこと怖いこと・・・
話の途中に、ちょっとした驚かせの演出も入り、
その都度、飛び上がって、絶叫したものです。
 
 
父は、わたしが19歳のときに亡くなっているので、
それ以降、父のさまざまな話は聞けなくなってしまいましたが、
わたしの中に、たくさんの思い出話が残り、
また、語りの引き継ぎという宝が残りました。
 
 
絵本の読み聞かせや素話を趣味のひとつとして
行ってきましたが、
そろそろ、夏の夜の怪談話
次の人へ渡していこうかな・・・