ちいさなしあわせさがし

日々のちいさなしあわせさがし♡そんな心をはぐくむために

痛みに添いながら、今を生きる

今回の災害で亡くなったご遺族のように、
大切な人を失い痛みを抱えているご遺族は世の中に多くいらっしゃいます。

地震津波という理由とは別の理由で、すべてを失われた方は他にもいます。
殺人という一番許せない行為により、遺族の心に恨みと痛みだけを残し、
風化することもできない苦しみと怒りに悶え生きている方がいます。
 
世の中から忘れ去られた事件。
大事な家族を亡くしたご遺族の中には、
今回の災害のようにみんなから心を寄せてもらい祈ってもらえるのは、
どれほどしあわせなことか・・・と思っている方もいらっしゃるのです。
 
大事な家族を惨殺されて、それがまるで自分の犯罪のように扱われ、
さまざまな好奇の目にさらされた時を生きたという方もいらっしゃいます。
 
 
世の中には痛みがたくさんあります。
痛みや悲しみ、恨み、憎しみ・・・そんなことがあまりにも当たり前のように起こります。
 
 
誰にも悩みはあり、苦しみはあり、不安はありますが、
日常を日常として普通に送っているわたしたちは、
このような社会を揺るがす程の痛みに対して、
どのように受けとめ、どのように考え、生きていくことがよいのでしょう・・・。
 
 
答えはひとつではないでしょう。
けれど、ひとつだけ言えることがあるとするならば、
今を今まで通りに暮らしていくことのできる生活を営める人々は、
今生きていることに感謝できることと、
深く傷ついた方の心にそっと添うことが大事なのではないでしょうか。
 
 
できる、できないで自分を判断し、卑下したり、高飛車になったりすることではありませんし、
人を責めたり、批判したりすることや、比較することでもありません。
 
 
今、現実になんらかの理由により痛みを抱えている人がいるならば、
その痛みが解消されるように、心を添わせるだけでいいのです。
 
思いを添わせていれば、いつしか相手の方は心を開いてくださいます。
無理やり心を開かせようとか、元気づけようとしても、逆効果になる場合がほとんどです。
 
 
自分の心の中にある良心・光を信じてください。
その良心は、自己満足のために使われることを望んではいません。
そして、その良心は、正しく自らで発揮されていくものでもあります。
 
自分の中に誰かを思い、祈る気持ちがあれば、
かならず行動を起こす時期がやってきます。
 
慌てることではありません。
 
今回の震災で何もできていないと感じている方がいらっしゃれば、
それはまだタイミングが訪れていないだけのこと。
 
復興・支援は長い期間を必要とします。
今、ボランティアに入っている人達にも、いずれ限界がやってきます。
交代要員も必要になるでしょう。
 
これから、また新たな問題や出来事が発生することもあります。
現地に入っているボランティアでは対応できないことも多く起こります。
 
今まで動くことができなかった方、今、動くことができない方、
その方々にこの震災に関して思いがなかったなどということは決してありません。
 
 
被災者も支援者も分かつことなく、みんなでこれからの世の中を見つめていくことの大切さを思います。
 
今回の出来事は誰の心にも大きなものを残しました。
翳を落とした人もいるかもしれません、気付きを得た人もいるでしょう。
人の温かさを知った人、大きな出逢いをもらった人・・・様々あると思います。
その中で繋がった縁を、これからも紡ぎ続けていきましょう。
 
今を大事に生きながら、未来へ希望を灯し、前を見つめていてください。
誰もが大切で、必要な存在として生を受け、
誰もが自分から望んで生まれてきた勇気ある存在なのですから・・・。